大学での卒業研究のテーマ
「夜間の歩行空間における灯り環境」〜日本における灯り環境の経緯と課題〜
屋外の環境に作用する灯りに着目し、まとめてみました。
?研究の目的
歩行空間形成において重要な要素を見出そう
空間を形成するもの・演出するものは多種多様その中で、躯体を組むとかではなく、光と影の操作・広い意味でデザインすることにより空間を創出している灯りに着目。それは、いままでも、これからも人々は使っていくであろうモノだから。
?灯りの歩み 昔の絵画から見てみると。。
•火→複数用途のうちの一つ
灯りとり+暖房+炊事
光源位置は低い
太陽や星の崇拝→儀式に火を用いる
・火〜灯火具→光源の位置を操作
光源の携帯→夜間行動の拡大
庭園での灯りの演出→ただし、室内から鑑賞
・街道と灯り→灯りを街道沿いに配置、街路の形成
・治安維持
・夜間歩行の道しるべ
・軒先、窓明かり
例:篝屋、石灯籠・常夜灯
・石油・ガス・電気→外交の復活・文明開化
工業・新事業の展開→賑わい、発展の象徴
西洋式街灯の導入
例:石油ランプ、ガス灯、アーク灯→光源の発光原理、位置、光色 変化
・ガス〜電気→昭和から大正にかけて
電球、放電灯の種類の増加・多様化
景観のなかに電線が目立つ
・今日の灯り→景観計画・景観照明
省エネ照明・技術開発・安全・治安維持
光色、光のテクスチャーの多様化
灯りを選択することが可能な時代ですが。。
かつては暖をとるもの+明るさを得るもの
→人と「灯り」の距離が近かった?
今日では暖をとるものと明るさを得るものは別々に使われている。
さらに車社会、電力消費が中心(人の手の届かない範囲に設置可能)、技術革新などなどたくさんのことが作用して灯りの形も多様化
→その結果、人と「灯り」には距離が生まれた?
今日の生活においても灯りは欠かせないものであり、その需要もかなりのもの。灯りの恩恵を受けてきたのです。そしてこれからも。
しかし、この状況でいいのでしょうか。